書籍のご紹介!トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術

小さな学び

みなさんは、仕事や私生活で人に対して説明する機会ってありますか?
わかりやすい説明とわかりにくい説明をする人って何が違うのでしょうか。。。
または、問題や課題などがあった場合にどのように頭の中を整理していますか?

先日、本屋に行ったときにふと目に留まった本(トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術/著者:浅田すぐる氏)では、企画書や報告書など普段の仕事における思考整理に使える実践的な話が書かれていました。

タイトルからして「トヨタで…」というキーワードがあり、非常に興味があり手に取り、ざっと内容を読んでつい購入しました。
本書自体は、2015年に初版が発行されていたようで、それが文庫化されたものでした。

内容も実践的でわかり易いと思ったこととあわせて、私自身もこれまでの社会人経験から報告書等のまとめ方で学んだ点を振り返ったり、考え方として共通する点もあり改めて学べる内容でした。

すべての話を記載するとネタバレになってしまうので、目次レベルでのご紹介と本書及び私自身の経験も含めて、役立ちそうだと感じた点をまとめて記事にしてみました。

興味があれば是非ご覧ください。

 

本書の目次

本書では、主に以下のような内容を記載されていました。

1 なぜ、トヨタはナンバーワンなのか?
 01 トヨタの社員が会議のときに必ずやっている「あること」とは?
 02 その書類は「昨日」するものになっているか?
 03 どんな説明よりも「1枚の」書類がものを言う
 04 「1枚」で自分の頭の中を「見える化」する
 05 「トヨタの1枚」のわかりやすさの秘密
 06 「1枚」を勝男ゆすれば会議の無駄がなくなる
 07 考え抜いて作られた「1枚」が人を育てる
 08 「トヨタの1枚」はどのようにして生まれたのか?
 09 仕事ができる人ほど「型」をつかんでいる
 10 年間400時間の残業をゼロにまで減らした方法
 11「クルマ好き」でなかった私がトヨタを選んだ理由

2 トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術 ~基本編~
 12 「トヨタの1枚」のベースにある3つのステップ
 13 まずは「どうしよう」を「どうさ(動作)」に変えなさい
 14 すべての基本となる「エクセル1」の使い方
 15 書き出す作業に「時間制限」を設けたほうがよいのはなぜ?
 16 「パソコン」と「手書き」、どちらのほうが効率的か?
 17 目的を見失いそうになったら「この口ぐせ」をとなえなさい
 18 「エクセル1」でプレゼン資料を作る
 19 まとめるときのキーポイントは「ひとことで言うと?」
 20 より一層相手に伝わりやすくなる「とっておきの工夫」
 21 「構造」を示せば聞き手は耳を傾けてくれる
 22 「エクセル1」の活用法 その1 スピーチ原稿を作る
 23 「エクセル1」で散らかった頭の中を片付けよう
 24 「エクセル1」の活用法 その2 難しい話を理解する
 25 「エクセル1」の活用法 その3 仕事の優先順位をつける

3 トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術 ~応用編~
 26 論理的に考えをまとめ、わかりやすく伝える「ロジック3」
 27 誰でも論理的に話せるようになる「3つの切り口」
 28 「手で書く」作業が論理的な思考回路を鍛える
 29 「ロジック3」の活用法 その1 新規企画のプレゼン資料を作る
 30 「ロジック3」の活用法 その2 社外セミナーの結果を報告する
 31 「いかに仕事を停滞させないか」が「紙1枚」の本質
 32 「5回のWhy?」よりも5回のHow?」で考える
 33 最終的なゴールは「紙0枚」で仕事ができるようになること
 34 「選ばれ続ける」かどうかは”紙一重”の差で決まる

 

ポイント

トヨタの会議では、なんでも紙1枚に整理して説明するというものです。
(これが今もそうなのかはわかりませんが、思考整理においては重要と思っています)

どのように整理するかというと、テーマに対するアイデア(回答)を8マスや16マスに分割したシートに沿って、思考を整理するというやり方です。

例えば、「今日の昼食を何にするか」というテーマに対して、整理すると以下のような図で整理します。

私は自信は、KJ法※などと共通する思考整理のやり方だと感じました。
いずれも共通する点は、「見える化」することだということです。
この思考整理を繰り返していくと、「見える化」するために書いてたことが頭の中で整理できるようになり、最終的には資料に起こさなくて整理できることを目指すためです。

※KJ法:川喜田二郎氏が考案したアイデアを効果的にまとめていくやり方
参考:ウィキペディア(KJ法)

 

思考の整理は以下のようにして、テーマや質問に対する回答、更にはその回答に対する質問というようにテーマから思いつくことを列記して関連性を整理していきます。

最終的に、挙がった内容から本来のテーマ・質問に対する回答を整理します。
細かい内容もある上で、何が重要か、何を伝えたいかを整理します。

木に例えると太い「幹」か「枝葉」であるかを判断・整理します。

具体例

話を重要な項目(幹)だけにして、わかりやすく端的にまとめることが重要です。
そのために、本書では報告書や企画書のまとめ方をひな形として紹介している点で実践的だと思いました。
特に会社では、より上位の管理職や役員レベルになると忙しくて、資料を隅から隅まで見る時間などはありません。
その中で10分、5分と限られた時間の中で、伝えることが必要になります。

例えば、A4で整理すると以下のようなフォーマットになります。

■企画書の場合

 

■報告書の場合

上記のようにアウトプットを意識して、見える化した幹と枝葉を整理していけば、実践的ですぐに活用できると思います。

 

私自身の経験

私自身もこれまでの約20年ほどの社会人経験の中で、現在の会社や他社での経験で、会社毎に風土・文化というか、報告やまとめ方も異なるものの共通する点もあり、いろいろとわかり学ぶことができました。

その中で自分なりの型というものがあり、日頃のメール送付などはもちろん、多くの提案(プレゼン)の機会や、トラブル報告などを経験しています。

上記の企画書・報告書と同様に、項目として整理するとすれば次のとおりです。

1.メール送付時
・タイトルでわかるように
・本文には何をしてほしいかを明確にする
(依頼?連絡?情報共有?参考程度?)
・期限はいつか?

2.提案書/企画書
・背景/概要(何がしたいの?)
・費用(で、いくら?)
・効果(で、何が嬉しいの?)
・スケジュール(いつまでにやるの?)

3.トラブル報告
・発生事象
・影響
・原因
・対策(再発防止・予防保全・横展開etc)

上記はタイトルだけですが、大枠で共通する要素があり、やはり報告する上で完結的に報告するよう徹底されて身に沁みついている状況です。。。

言い換えると、報告・説明を受けた側の立場に立って考えると項目がより整理されてきます。

まとめ

仕事でも私生活でも常に「目的(テーマ)」を意識して行動することが重要と思います。
目的を追求していくと、今回ご紹介したような頭の整理の仕方で思考を整理すると、何を優先すべきか、それが重要なのか、という点が徐々に見えてき、鍛えられるのではないでしょうか?

ヒトに時間を割いてもらうことは大変なことです。
どのようにして簡潔に伝えて、判断してもらうか、そんなわかり易い報告や説明を心がけると、仕事でも私生活でもより充実したものになるのではないでしょうか?

本書に関しては、社会人経験が少ない若手の方々においても実践的で使える内容だと感じました。

この記事がみなさんの役に立てば幸いです。


トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術 (サンマーク文庫) [ 浅田すぐる ]

 

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