みなさんはアンコンシャス・バイアスって言葉を聞いたことありますか?
私は最近、仕事の上でもたまたま勉強する機会があり、初めて耳にした言葉でした。
アンコンシャス・バイアスとか、無意識バイアスとか、言われたりします。
今回は、このアンコンシャス・バイアスについて、少し学んだ事や調べてみた内容の整理を兼ねて、日常生活に潜む注意事項を例として記事にしてみました。
興味があればぜひご覧ください。
アンコンシャス・バイアスとは
アンコンシャス・バイアス(Unconscious Bias)とは無意識の偏ったモノの見方です。
人が無意識に偏見を抱いたり思い込みを持ったりすること。経験を通じて本人が気付かないうちに身に付けたもので、人の行動や意思を決定する際に影響を与えます。
クイズ
以下の文章を読んで想像してみてください。
ーー
とある休日に父親が一人息子を連れてドライブに出かけました。ところがその途中で父親が運転を誤り交通事故を起こしてしまいました。不幸にも父親は即死、助手席の息子は意識不明の重体で、すぐに救急車で病院に運ばれました。
近くに有名な外科医との呼び声の高い病院があり、すぐに手術をすることになりました。外科医は助手や看護師を従えて手術室に入り手術台に寝かされた子どもを見るなり、外科医は、
「この子は私の息子だ!」
と、叫んだのです・・・。
さて、これはいったいどういうことなのでしょう。
頭に浮かんだ外科医と息子の関係を教えてください。
回 答
どのような回答を想像しましたか?
・父親は母親の再婚相手で実の父が外科医だったとか
・息子が養子に行ってて実の父が外科医だったとか
・・・
その他にも回答案が浮かんだ方はいるかもしれませんが…
これ、実は外科医が母親だったと言うものです。
頭の中で外科医は男性と決めつけて考えていませんでしたか?
まさにこれがアンコンシャスバイアスというものです。
身近に潜むアンコンシャス・バイアス
例えば、こんなことありませんか?
・血液型で人を決めつける
(A型だから几帳面、B型だから適当…etc)
・性別、年齢、学歴で決めつける
(男だから…、若いから…、○○大学だか…etc)
・人の行動に偏見をもつ
(普通はxxxだよね、たいていxxxだよね…etc)
子どもを育てる上で、
「ママなんだから子どもを優先すべき」
「小さい子どもを人に預けるなんて…」
「母乳じゃなくミルクで育てるなんて…」
「子どもには手作りの食事でなくては」
「父親は家庭より仕事を優先するべきだ」
「子どものために仕事を休むなんて」
とか言われたり、自分で決めつけたりしていませんか?
悪影響
このような言動は、アンコンシャス・バイアスからものが多いです。
自分の先入観や思い込み、勝手な解釈で、無意識に発した言葉や態度が、否定的なメッセージとなり、自分自身や相手を傷つけたりストレスを与えることがあります。
アンコンシャス・バイアスは「思い込み」「きめつけ」「押しつけ」となり、周囲に悪影響を与えるのです。
誰にでも起こりうるものだからこそ、自分自身に「思い込み」や「きめつけ」がないか、常日頃から自分で意識して認識を深めることが重要です。
自分の言動に対して、気づきのアンテナを立てることが、人との関係性や、チーム・組織をよりよく変えるためのスタートとなります。
要 因
アンコンシャス・バイアスを生み出す要因は3つです。
1つ目は、自分を守ろうとする「エゴ」
自分を正当化したり、よく見せたいと考えたり、自分にとって心地よい状態を保ちたいという、自己防衛心、自己保身の表れでもあります。
2つ目は「習慣や慣習」
いままで慣れ親しんだ慣習や当たり前、自分の中で常識だと思っていたことが、時代に合わなくなったり、多様性が増す中でずれが生じているにもかかわらず、それに気づかないままに行う言動が、違和感を生んだり、ストレスを与えることとなります。
同質性が高く暗黙のルールが強くあるチームや組織ほど気をつける必要があります。
3つ目は「感情スイッチ」
感情スイッチとは、その人特有の「囚われやこだわり」や「劣等コンプレックス」、また不安感や感情を呼び起こすポイントを意味します。感情スイッチを刺激されると、人は本能的に「自己防衛反応」をとったり平静ではいられなくなります。自分を守るために、他者や現実を客観的に見ることができなくなったり、時には攻撃的な言動をとることがあります。
対 策
知る・気づく・対処する が重要
という3つの基本ステップに添って行われます。
「知る」「気づく」というステップは、マインドセット(習慣化を促す考え方の枠組み)の形成に役立ちます。アンコンシャス・バイアスは言語化されにくく、自分自身だけで気づくことはたいへん困難です。
そのため、まずアンコンシャス・バイアスとは何かを「知った」上で、自身の日頃の行動に潜むアンコンシャス・バイアスに「気づく」ことが重要になります。
アンコンシャス・バイアスを「知り」、自身の言動を顧みて「気づく」ことで、アンコンシャス・バイアスを取り扱うマインドが形成されます。
アンコンシャス・バイアスに「対処する」ためには、このマインドが形成されることが大切です。
その上で、自分の言動を認知して、人に対して決めつけたり・押し付けたりしないような言動を行っていくことが重要です。
まとめ
「自分は関係ない(問題ない)」と思っている人は多いかもしれませんが、そういう人でも無意識に偏見を抱いている可能性が高く、だからこそ「アンコンシャス・バイアス」という概念が注目されていると言えます。
どんな人でも“無意識の偏見”が存在するため、自分にも偏った見方があることを理解していくことがまずは第一ステップのようです。
そのうえで、「自分がもっている偏見と向き合う」、「普通や常識と言われることでも疑問を抱く」、「周囲にも偏見をもつ人がいる」、ことを理解して自分の言動を意識して改善するようにしていきたいと思いました。
アンコンシャス・バイアスについては、詳しく本なども出ているので興味があれば更に調べてみると良いでしょう。
この記事がみなさんの役に立てば幸いです。
【 参 考 】
書籍のご紹介!トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術
書籍のご紹介!決断力(誰もが納得する結論の導き方)!
書籍のご紹介!Scale free network ものづくり日本だからできるDX。
新規事業の企画・提案には必須!ビジネスモデルキャンバスって何?
人生の羅針盤、愛読書「考え方」のご紹介。
コメント